第6回バイオフィリア・リハビリテーション研究会
主催者挨拶



加倉井周一

(北里大学医療衛生学部) 

 世界に類をみないスピードで超高齢化・少子化社会に突入した我が国では,医療・福祉・経済・政治などさまざまな領域で急速なうねりが広がっている. これらの変化に対応するためには,いたずらにこれまでの価値観を固守することなく新たな発想に基づくフレキシブルな展開が求められる.

 それに対する1提案として,寝たきり高齢者の内30%がなんらかの歩行を再度取り戻した事実に対する産学官の連携による, また学問領域の融合による研究の成果を報告する場として,第6回バイオフィリア リハビリテーション研究会を開催する.
市民公開講座も含めて有意義な研究会がもてることを心から希望する次第である.

 今次研究会は当初よりバイオフィリア リハビリテーションの名を冠した初めての研究会である. 「バイオフィリア」とは聞き慣れない言葉であるが,米国哲学者の著作「希望の革命」序文から意訳した「障害者になったときにこそ,自分が人間として生き続けたいと願う心・意志」を表象している. 本研究会の開催に当たり,準備を重ねてきた当学部の長澤弘助教授は,事務局長の滝沢茂男氏提案によるものと報告している.

 また本研究会を契機にこれまでの予稿集は,予稿を中心とした会報であり,論文を掲載する「バイオフィリア リハビリテーション研究」と題する年刊誌になる. これにより,前述の事実に対する研究が,世界に向け情報発信されることとなる. これは,普及はもとより,原因の解明に向けた研究者の一層の参加を促す大きな力となると確信しており,当事者として欣快とするところである.

 1999年8月藤沢市善行で木島整形外科医院木島英夫研究会長により開催された第3回研究会で,本会顧問就任を承諾して以来,その経過を振り返ると本研究会の特徴はさまざまな職種による斬新なアイディアの交換が可能なことと思われる.

 今回の研究会開催と併せ,雑誌発行により,医学,看護,介護福祉関連,工学,情報通信,社会学,経済学,経営学,統計学など多くの分野の研究者の参加を得て,高齢障害者個々人の「バイオフィリア」を実現できるよう研究が進められる事を期待する.