第27回大会
2023年7月8-9日

慶應義塾大学
日吉キャンパス
来往舎

第27回大会に向けて

 



慶應義塾大学 理工学部 物理情報工学科
教授 田中敏幸


ご挨拶


2023 年に開催される第 27 回バイオフィリアリハビリテーション学会大会で大会長をさせていただきます慶應義塾大学の田中敏幸と申します。
2023 年度の大会は 7 月 8 日(土)および 9 日(日)に、対面での実施およびオンライン配信を予定しています。バイオフィリアリハビリテーション学会は、日本が直面する高齢化社会において、高齢者が幸福な生活を送るための一つのソリューションとして、脳卒中患者を一人でも多く復帰させるというプロジェクトを行ってまいりました。そのプロジェクトの中心が滝沢メソッドです。
一人の理学療法士が同時に複数の患者のリハビリを行うことができるというメソッドで、これにより理学療法士の不足や、高齢のリハビリ患者を減らすことができるというものです。このプロジェクトに賛同した、医師、理学療法士、大学教授らが一つのチームとなり多くの研究成果を残してきました。その成果は世界的にも認められ、13thISPRM において招待講演を行うまでになりました。
近年、かかわってきた医師、理学療法士、大学教授ら自身が高齢になったことで、違ったプロジェクトが見えるようになりました。それこそが、学会としての究極のソリューションなのかもしれません。リハビリテーションの基本は、若い世代の医師や理学療法士が高齢者に対してリハビリを行うというものですが、高齢者が高齢者に対して行うリハビリも必要になります。それこそが、滝沢メソッドの真の意味なのかもしれません。
また、リハビリ以前に高齢者が健康であり続ける未病ということが重要な時代になっていると思います。家庭菜園を含んだ農業のようなものも必要だと思います。農業以外にも高齢者の健康管理につながる多くの仕事があります。
これからのバイオフィリアリハビリテーション学会は、「長寿社会」をキーワードとして、リハビリや農業などの中で、特に高齢者が健康なるためのテーマを扱う学会になることが次の目標だと考えます。
大会で、今後のバイオフィリアリハビリテーション学会の在り方をお見せできれば幸いです。