高齢市民が活躍するための社会技術研究会第一回研究報告会挨拶
                       
大会長 バイオフィリアリハビリテーション学会理事 尾沢 潤一 
共催:バイオフィリアリハビリテーション学会研究部
    横浜国立大学研究推進機構人機能再建のための工学支援研究拠点


本研究会は、プログラム化した自律リハビリテーション(タキザワ式)のより積極的な活用を図り、多くのリハビリテーション関係者に裨益するために設置した、21世紀リハビリテーション研究会をその源としています。その研究会では、経済産業省(NEDO)、厚生労働省や文部科学省などの研究開発支援を受け、福祉機器とソフト技術の融合、成熟化を進めてきました。また、その成果の一部は米国特許として実現をしております。

私が通商産業省(当時)からNEDOへ出向していた1996年から2001年にかけこの21世紀リハビリテーション研究会が開催され、会の発足を間近で拝見する機会を得ました。私にとっては未知の分野でしたが、参画されたご専門の先生方の熱意にはいたく感動した覚えがあります。

これ以降、研究会の発展を見守ってまいりましたが、その後リハビリテーション研究ばかりでなく、高齢市民という広範な人々を対象とした社会技術研究会に発展してきております。これは、2003年1月に神奈川県異業種グループ連絡会議と協力してスタートした「自立社会構築のための機器普及プロジェクト」が支柱となり、その後2006年に(独)福祉医療機構・障害者福祉基金の助成を得て、「自立生活を可能にする創動運動講習会開催事業」を母体とするものです。

この草創期である2002年には国際的な展開を積極的に進め、「International Biophilia Rehabilitation Academy」という国際学会により、サイパン、カナダ、フィリピン、ドイツ、ポーランドなど世界12カ国での開催を行うに至りました。

スタートから数えて早10年強を経たこの機会に、これまで国内で実施してきた講演・研究成果をまとめ、公表するため、このたび、第一回研究報告会をバイオフィリアリハビリテーション学会研究部会と横浜国立大学との共催で、3月1日午前10時から同学内で開催することとなりました。

主要な報告事項は次のとおりです。
1. 自立社会構築の為の機器普及プロジェクト
2. 産学連携プロジェクトの新たな推進
3. 自立生活を可能にする創動運動講習会
4. 高齢市民が活躍するための社会技術研究会創立について
5. 高齢市民が活躍するための社会技術研究会講演会(2007年~2012年)

この第一回研究報告会への新たな関係者の参画も得ながら、これからの高齢化社会にささやかながら貢献できれば幸いと考えております。
そろそろ春の日差しが感じられる季節、大学のキャンパスをご覧になるいい機会にもなりますので、皆様の本研究会へのご参加をお待ちしております。